以前、ChatGPTの概要と登録のしかたを解説しました。
そこでは、ChatGPTの内部で動いているGPTというシステムのバージョンが無料と有料で違うよと書きました。
具体的には、無料版だとGPT-3.5、有料版だとGPT-4です。
そして、その両者は頭の良さが全然違って、司法試験を受けると前者は下位10%、後者は上位10%。
できることなら有料版を使いたいですが、月額20$はなかなかのお値段ですよね…
そこで、今回はその有料版であるGPT-4が入ったAIチャットを、無料で使える方法があったので解説します!
もちろん完璧に全てのChatGPT有料版の機能が無料で使えるわけではないですが、基本的なテキスト生成は問題なく行えます。
また、怪しい方法ではなく、完全な正攻法なので、その点もご安心ください!
【復習】ChatGPT、GPTとは?
軽くおさらいしておきましょう。
まず、ChatGPTとは、OpenAI社が開発したAIのチャットシステムです。
こちらから質問を入力すると、コンピュータが文章を考えて返してくれます。
文章の作成が得意だったりチャットなのでやり取りができる点が強く、正確性や最新の話題には弱いです。
そして、GPTはChatGPTの中で動いているシステムです。
簡単に言うと、入力されたテキストに対して出力するテキストを考える部分がGPT、それをユーザーが使いやすくしたものがChatGPTみたいなイメージだと思います。
詳しくは前回の記事で書いているので、そちらをご覧ください。
GPT-4のAIチャットを無料で使う方法
では、本題です。
GPT-4で動いているAIチャットを無料で使う方法を見ていきましょう。
まず、「Microsoft Edge」を立ち上げてください。
ChromeでもFireFoxでもなく、Edgeです。
他のブラウザをDLしただけの私みたいな方は、Microsoftアカウントでログインしておきましょう。
そうしたら、画面右上にある以下のアイコンをクリックしてください。

すると、「Copilot」と表示された画面が右側に立ち上がります。

これが、GPT-4で動いているBingチャットです。
ちょっと画面が小さいですが、メインの領域で起動することもできます。
検索で「Bing」と調べ、Bingの公式ページに飛びます。
上部に「チャット」という項目があるので、それをクリックすればOKです。
見た目以外はこの2つは基本変わらないので、好きな方を使いましょう。
…ちなみに、2点ほど疑問に思う点があるでしょう。
1つ目、わざわざMicrosoft Edgeを使う点です。
これには明確な理由があり、1つのチャット内で受け答えできる回数が大きく増加するからです。
例えば、ログインしていない状態でEdge以外のブラウザを使ってアクセスすると、1つのチャットで5回しか受け答えできません。
しかし、Edgeを使うと10回、恐らく2倍の受け答えができるのでしょう。
2つ目、Microsoftアカウントでのログイン。
これも受け答え回数を増やす効果があるのですが、それ以外にもいくつかあります。
ログインするとチャット履歴が見れるほか、スマホなど別の端末で続きからチャットができるようになります。
手軽に色々聞いてみたい場合は、是非スマホとも連携してみましょう。
この時、iPhoneならbingアプリが良いです。
余談ですが、画面に出てた「Copilot」はMicrosoft製品向けのAIサポートツールのようです。
こちらも今後使う機会があれば、その使い方や使用感などを書こうかと思います。
Bingチャットの使い方
この、Bingチャットの使い方をカンタンに見ていきます。
基本的なものはChatGPTとほぼ同じなのですが、やはり完全に同じではありません。
まず、PCでアクセスしていると、3つの選択肢が出てくると思います。
- より創造的に
- よりバランスよく
- より厳密に
これらはその名の通り、回答の性質を変化させるものです。
今答えさせようと思っている内容を何に使うのか、その目的によって使い分けるといいでしょう。
ちなみに、どう使い分けるといいのかをバランスタイプに聞いてみました。

3つの会話のスタイルについて、どう使い分ければいいでしょうか?

3つの会話スタイルについて、使い分ける際のポイントをご説明しますね。
- バランス型 (Balanced):
- 特徴: 一般的な質問や情報提供に適しています。中立的で客観的なスタイルです。
- 使用例:
- “東京の天気はどうですか?”
- “犬の飼い方を教えてください。”
- 注意点: 一般的なトピックに適していますが、感情的な対話や創造的な要素は少なめです。
- クリエイティブ型 (Creative):
- 特徴: 詩、物語、コード、歌などの創造的なコンテンツを生成するスタイルです。ユーザーを楽しませたり、感動させたりすることが目的です。
- 使用例:
- “昨夜の夢を詩にしてください。”
- “未来の世界での日常を描いてみてください。”
- 注意点: ユーザーが楽しむことを重視し、自由な発想で応答します。
- プレシス型 (Precise):
- 特徴: 正確な情報提供や専門的な知識を必要とするトピックに適しています。厳密な論理で応答します。
- 使用例:
- “量子力学について説明してください。”
- “プログラミング言語の選択肢を比較してください。”
- 注意点: 専門的な知識が必要な場合に適していますが、感情的な要素は少なめです。
どのスタイルを選ぶかは、コンテキストや相手のニーズに合わせて判断してください。
とのことです。
説明を聞くだけでは分からない点もあると思うので、是非自分で色々聞いてみましょう。
次に、すでにちょっと書いていますが、ChatGPTと同じくチャット単位でやり取りを管理できます。
しかし、上でも書いた通りログインしていないと新しいチャットを開いたときに消えてしまうので気を付けてください。
実際に質問するときは、画面下部のテキスト入力欄にテキストを入れ、送信ボタンを押すだけ。
あとは自動的に答えを生成して返してくれます。
また、ChatGPTとは違い、画像も入力することが可能です。
入力欄左下にボタンがあり、そこから画像を添付して質問をしてみましょう。
ちなみにですが、GPTのシステム自体は、2021年までの内容しか反映されていません。
ChatGPTでは、そこまでの情報しか扱えませんでした。
しかし、今回のBingチャットは今現在のWeb上の情報も調べてくれるため、例えば明日の天気なんかも聞くことができます。
その時、どのページから情報を持ってきたか、ソースまで表示してくれるので、確認材料に使いましょう。
注意事項
実際にやってもらえれば分かりますが、GPT-3.5でもかなり自然な受け答えに感じました。
しかし、GPT-4はより自然で優秀です。
…だからこそ、その情報を過信しやすいのもまた事実でしょう。
内部のシステムは、あくまで次に来る確率の高い単語を並べているだけです。
つまり、出力は間違っている可能性もあるため、特に情報収集目的で使う場合には細心の注意を払ってください。
また、それを公開する場合には倫理や著作権なども問題ないか、一通りの確認は必須でしょう。
便利になったとはいえ、完璧なものはありません。
あくまでサポートの1つとして、上手く付き合っていきましょう。
おわりに
今回は、有料版ChatGPTと同じ中身のAIチャット「Bingチャット」を紹介しました。
私も早速使っていますが、やはりGPT-3.5よりも便利という印象を受けています。
もう話題になってからちょっと時間は経っていますが、今らかでも遅くないと思います。
気になっている方は、是非この機会に触ってみてはいかがでしょうか。
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